ぎふ政治経済研究会設立趣意書

私たちの郷土岐阜は、濃尾平野に広がる肥沃な大地がもたらす豊穣な恵みと交通の要衝として或いは大都市名古屋の近傍としての地の利を背景として、豊かな地域社会を形成してきました。しかしながら最近は中心市街地の地盤沈下に象徴されるとおり、経済活動は停滞し活力に乏しく、色褪せたまちとなろうとしています。また地域政治・行政のリーダーシップにも新たな胎動が感じられず、岐阜のまちの未来を照らし出すような夢やビジョンが語られることもあまりありません。

現在、日本の社会は大きな転換期を迎えており、経済、政治、社会、環境等あらゆる面でそのシステムや枠組みに変革が迫られています。中央から地方へ、いわゆる地方分権型社会への流れも、住民が主体となって考え、行動するという自己決定システムを構築し、より良い社会の実現を目指すための変革運動に他なりません。このような潮流の中で、この岐阜の地においても地域の有する潜在力、可能性をさらに発揮するには、行政の施策を受動的に受け止めるのではなく、経済活力の源泉とも言うべき地域の経済人が主体となって、地域社会、経済の重要な課題について調査・討議し、政治・行政へ意見具申を図りながら、地域として独自で最適な政策形成能力を高めて行くことが求められています。

このためには、郷土岐阜を愛し、そして現状を憂慮する経済人が相集い、政治・経済に関わるセミナー等を開催して知識の涵養と資質向上に努めるとともに、志と情熱を有する地域の政治家との交流を図りながら、我々の目指す地域社会実現のための方法論をともに考え、またその政策展開を有為なリーダーに託していかなければなりません。

ここに岐阜を愛する経済人が集い、地域の政治家と相携えてその強固な結集力によって、活力と誇りある地域社会の実現への推進力となるとともに、あわせて会員相互の理解と協力を深め、研鑽を図ることを目的として、ぎふ政治経済研究会を設立するものです。

平成18年6月

ぎふ政治経済研究会

発起人一同